暗証番号で開く扉を作る

これまで、様々な扉の作り方について解説してきました。《→扉を作る》《→大きな扉を作る》《→カギのかかった扉を作る

ここでは数字による暗証番号を入力すると開く扉を作ってみましょう。

イベントコマンド[数値入力の処理]

プレイヤーに数値を入力させるには、イベントコマンド[数値入力の処理]を設定します。

変数
プレイヤーが入力した数値を格納する変数を指定します。なお、この変数にあらかじめ格納されている数値が、数値入力開始時に表示されます。
桁数
入力させる数値の桁数を指定します。

イベント作成例

扉に触れると暗証番号の入力を要求され、正しい暗証番号を入力すると扉が開くというイベントを作成してみます。

扉は、スイッチの項目で説明した「大きな扉を作る」をベースにします。《→大きな扉を作る

[実行内容]は以下の通りです。

[数値入力の処理]で暗証番号を入力してもらい、その数値で[条件分岐]を行って、正しい数値(ここでは「1234」にしています)が入力されていれば扉を開いて奥に進む動作を設定しています。

また、正しい暗証番号を入力した後は、この扉を開くのに暗証番号入力を必要とさせないために、 最後に[スイッチの操作]を入れて、それを出現条件とした普通に扉が開く実行内容を設定したイベントページが有効となるようにしています。

間違った暗証番号を入力した場合は、ブザーの SE を鳴らした後で、[変数の操作]で暗証番号入力に使用した変数に 0 を代入しています。こうすることで、暗証番号入力の際、初期値が常に「0000」になります。


●暗証番号を入力する


●正しい暗証番号を入力すると、扉が開く

[数値入力の処理]を使った、他のイベント作成例

[数値入力の処理]は、暗証番号の入力に使われることが多いですが、それ以外の利用例を 1 つ挙げます。

価格交渉イベント

プレイヤーは相手の持つ武器が欲しくなり、お金を払うから譲ってほしいと頼むと、相手はプレイヤーに値段を言わずに「いくら出す?」と聞いてくるイベントを考えます。

こういう場合、相手の心の中では、だいたいの値段は決まっていますが、気まぐれにその範囲は変動するものです。一方、プレイヤーは値段が読めないため、確実に手に入れるために高い値段を払うのか、安く譲ってもらおうと粘るのか、心理戦になります。

ゲーム画面では 4 桁のウィンドウを出します。9999G払えば、確実に手に入るのだと予測出来るようにします。プレイヤーは「いくらぐらいなら譲ってくれるだろう」と考えを巡らすでしょう。

今回は乱数で、4000 から 8000 の間の値を出し、これを相手の考える最低額とします。この最低額は、話しかけるたびに毎回変わります。この数値より高い額をプレイヤーが入力すれば、交渉成立、というわけです。

最初に相手の考える最低金額を乱数で決定します。次にメッセージウィンドウを出します。「\$」は、現在の所持金ウィンドウを表示する制御文字です。

赤枠で囲った部分で、入力した額が現在のパーティの所持金以内かどうかをチェックしています。足りない場合はメッセージを表示した後、[イベント処理の中断]でイベントの実行を打ち切ります。

青枠で囲った部分で、最低金額に達しているかどうかの判定を行っています。最低金額がどうであれ、プレイヤーの言い値を支払うことになります。


●いくら払うのか聞かれる


●所持金以上の数値を入力した場合


●7000G以上を提案して断られることもあるが、5000G以下でも運が良ければ交渉が成立することも……


●何度かの交渉の末にようやく交渉成立