アイテムが一定数以上必要なイベントを作る

町の人からの依頼などでよく見かける、あるアイテムを一定数以上所持していると進行するイベントを作ってみましょう。

イベントコマンド[条件分岐]を使えば、アイテムを一定数以上所持しているかどうかを判断出来そうに思えますが、残念ながら、アイテムを所持しているかどうかを判断出来ても、一定数以上所持しているかどうかを判断することは出来ません。そこで、「変数」の出番です。

イベントの作り方

イベントコマンド[条件分岐]は、アイテムを一定数以上所持しているかどうかを判断することは出来ませんが、変数の値が一定値以上かどうかを判断することは出来ます。ですので、アイテムの所持数を変数に代入し、その変数の値が一定値以上かを判断させることで、間接的にアイテムの所持数が一定値以上かを判断することが出来るというわけです。

次の赤枠で囲った部分で変数に「魔物の牙」の所持数を代入し、黄色く塗られた部分で、その変数を[条件分岐]で比較しています。変数名は、説明用に分かりやすくするために「変数:魔物の牙の数」というように、名前の頭に「変数:」と付けましたが、実際の制作ではこのような命名は必要ありません。

詳しい設定方法を説明します。

まず、[変数の操作]を使って、アイテムの所持数を変数に代入します。

その際、[ゲームデータ]を開くと、以下のようなウィンドウが出ると思います。一番上の[アイテム]を選択し、一覧から「魔物の牙」を選んでください。これで所持数を変数に取得することが出来ます。


●[オペランド]の[ゲームデータ]では様々な情報が取得できる

そして、アイテムの所持数が代入された変数の値が、一定値以上かを[条件分岐]で判断し、条件を満たすか満たさないかで実行内容の設定を変えます。


●[条件分岐]の[変数]では、「≧」「10」を設定

これにそれぞれの分岐の場合の処理を追加することで、アイテムが一定数以上必要なイベントは完成です。

他にも、装備品の所持数など、様々なゲームデータを変数で扱うことが出来ます。ですので、[条件分岐]で直接判断出来ないものは、一度ゲームデータを変数に代入してから、その変数で[条件分岐]させるというテクニックは非常に便利ですので覚えておいてください。


●変数を使えば、このように判断することが出来る

[条件分岐]における[変数]の比較演算子について

さて、上記の例では、「10本以上」を表すために「≧」「10」と入力しました。演算子は他にもどのようなものがあるのでしょうか。定数は「10」のままで、別の演算子にした場合の説明をします。

「等しい」を意味します。
つまり変数が 10 のときだけ成り立ち、それ以外は成り立ちません。
「以上」を意味します。
つまり変数が 10 か、それより大きい場合に成り立ちます。
「以下」を意味します。
つまり変数が 10 か、それより小さい場合に成り立ちます。
「を超える」を意味します。
つまり変数が 、10 より大きい場合に成り立ちます。10 では成り立ちません。
「未満」を意味します。
つまり変数が 、10 より小さい場合に成り立ちます。10 では成り立ちません。
「等しくない」を意味します。
つまり、変数が 10 以外の時に成り立ち、10 のときだけ成り立ちません。