ゲームを完成させる

ゲームが一通り出来上がったら、最後の仕上げを行って完成させましょう。また、完成させたゲームは、多くの人に遊んでもらえるように公開する必要があります。ここでは、ゲームを完成させる最後の工程と、ゲームの公開について解説します。

不具合の修正やバランス調整を行う

ゲームが出来上がったら、必ずゲームの最初から終わりまでのテストプレイを行い、不具合の修正やゲームバランスの調整を行いましょう。

不具合の修正

誤字や脱字といった初歩的なものから、イベントコマンドの設定ミスなど、出来上がったばかりのゲームには必ず不具合があると言っても過言ではありません。特に、ゲームが進行不能になってしまう致命的な不具合があった場合、せっかく作ったゲームを最後まで遊んでもらえないことになってしまいます。ですので、そういった不具合が残ったままにならないように、しっかりとチェックを行って修正していきましょう。

また、一通りの修正が終わったら、もう一度最初から終わりまでのテストプレイを行うことをオススメします。なぜならば、不具合を修正したことにより、新たな不具合が発生してしまう可能性があるからです。何度もテストプレイを行うのは辛い作業になりますが、ここで手を抜かず、不具合がなくなったことを確認するまでテストプレイを重ねることが、ゲームの完成度を高めてくれることに繋がります。

ゲームバランスの調整

不具合がないかを確認する際のテストプレイを通して、敵の強さやエンカウント率などが想定と違っていた場合は、想定通りになるように細かく調整をしていきましょう。

また、作者自身は謎解きの答えも、敵の攻撃方法や弱点もすべて知ってしまっていますので、出来ることならば、他の人にもテストプレイを行ってもらうようにしましょう。作成したゲームをプレイするのは自分ではなく他の人なのですから、他の人がどう感じるのかというのはとても大切な問題です。簡単だと思ってたポイントが難しいと感じられてしまったりなど、自分だけでチェックしていたのでは気づかない問題がきっと見つかると思います。

配布用ファイルを作成する

不具合の修正やゲームバランスの調整も完了したら、いよいよゲームを公開するための準備を行います。

「Readme」の作成

なるべくならば、一般的に「Readme」と呼ばれる、いわば操作説明書を作成してゲームフォルダの中に同梱しておきましょう。テキストファイルでも、html ファイルでも、形式は何でも構いませんし、ファイル名も特に決まりはありません。

  • 簡単な操作説明
  • オリジナルのシステムがあるのならば、それについての説明
  • 難易度の高いゲームならば、攻略のヒント
  • 素材配布サイトの素材を使用しているならば、使用素材の一覧
  • 公式サイトを用意するならば、そのアドレス
  • 不具合があった場合などの連絡のための作者への連絡先

こういった内容をまとめておくと、プレイヤーがプレイしやすくなります。

配布用ファイルの作成

作成したゲームを公開するために、配布用ファイルを作成しましょう。

まずは、ツールバーのメニューから、[ファイル]-[ゲームデータの圧縮]を選択します。

すると、[ゲームデータの圧縮]ダイアログボックスが表示されます。

出力フォルダ
配布用ファイルを作成するフォルダを指定します。
暗号化アーカイブを作成する
チェックを入れると、すべてのデータファイルと画像ファイルを一つのファイルにして、簡易的な暗号化を施します。作成される配布用ファイルの容量は通常よりも大きくなりますが、ツクールでゲームデータを開くことが出来なくなりますので、データの解析をされたくない場合にはチェックを入れてください。
RTP のデータを含める
チェックを入れると、配布用ファイルに RTP のデータも含めます。作成される配布用ファイルの容量は RTP を含めた分だけ大きくなりますが、配布用ファイル単体でゲームが起動するようになりますので、プレイヤーにあらかじめ RTP をダウンロードしておいてもらう必要がなくなります。

[OK]をクリックすると、ゲームデータの圧縮を行って配布用ファイルが作成されます。


●ゲームタイトルによってファイル名は異なる

配布用ファイルを公開する

配布用ファイルが出来たら、あとは公開するだけです。

  1. 知り合いに直接送る。
  2. 自分のホームページにアップロードする。
  3. フリーソフトの公開を代行してくれる「 Vector」や「 ふりーむ
  4. 」といったサイトで公開する。

なるべく多くの人に遊んでもらいたい場合は、2 か 3 の方法で公開しましょう。

より多くの人に遊んでもらうには?

一人でも多くの人に遊んでもらうためには、まずは公開したゲームの存在を知ってもらい、さらに遊んでみようと思ってもらうことが必要です。そこで、いくつかコツを紹介しましょう。

公式サイトを作成する
公式サイトと言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、作成したゲームの紹介をするホームページを作成しましょう。そこで、どういったゲームなのかを伝えるようにすれば、興味を持ってくれる人が増えるでしょう。
スクリーンショットを用意する
ゲーム画面のスクリーンショットを用意して、公式サイトなどで公開するようにしましょう。「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、文章だけではゲームの魅力はなかなか伝わりません。実際のゲーム画面のスクリーンショットがあれば、自分好みのゲームなのかどうかを判断してもらえますので、遊んでみようと思う人が増えてくれます。