宝箱の作成については「宝箱を作る」で解説しましたが、ここでは宝箱以外のアイテム入手イベントについてと、アイテムを入手した際にファンファーレを流す設定について解説します。
作成するゲームの世界観などから、宝箱以外からアイテムを入手するようにしたいという人もいるでしょう。ですので、地面に落ちているアイテムを入手するイベントを作ってみたいと思います。
まずは、グラフィックを設定します。アイテムを入手出来る場所を視認させたくない場合は、グラフィックなしでも構いませんが、ここでは「!Flame」に入っている「光」を使ってみます。
分かりやすいように、それぞれを囲ってみましたが、「光」のグラフィックはアニメーションするようになっているものの、「魔法陣」などとは違って、縦に 4 パターン並んでいるという構成です。つまり、「足踏みアニメ」ではアニメーションさせられないのです。
そこで、やはり一般キャラクターの画像と並べて比較してみましょう。
並べてみると分かると思いますが、下向き、左向き、右向き、上向き、下向き……とグラフィックの方向を変えてあげれば、「光」をアニメーションさせることが出来るようになります。
そこで、[自律移動]の項目で[カスタム]を選び、アニメーションするようにイベントグラフィックの動きを設定しましょう。
最初は下向きのグラフィック(最上段のグラフィック)を設定しますので、下向きは飛ばして、左向きから設定します。[動作を繰り返す]にチェックを入れたままにすることで、延々とアニメーションが繰り返されることになります。
アニメーションする速度は、[頻度]の項目で設定します。[最高]だと速すぎますので、[高]あたりを設定するのが良いと思いますが、その速度でも気に入らない場合は、[最高]に設定した上で、イベントグラフィックの動きを以下のように修正してください。
このように、一つ一つの動作の間に[ウェイト]を入れて速度を調整します。速いと感じた場合は、ウェイトの時間を長くしましょう。これで、アニメーションする速度を自由に調整することが出来ます。
グラフィックの設定が終わったら、忘れずに[プライオリティ]を[通常キャラの下]に設定しておきましょう。
アイテムを 2 回以上入手出来ないようにするために、[イベントページ作成]ボタンで 2 ページ目を作成し、[出現条件]に「セルフスイッチ[A]が ON」を設定してください。さらに、グラフィックは未設定のままにするなど、それ以外の項目は一切変更しなくて結構です。
では、1 ページ目の実行内容を設定していきます。
設定自体は何も難しいことはないですが、[セルフスイッチの操作]をアイテム入手(厳密には、アイテム入手メッセージ)の前に行っているのがポイントです。
[文章の表示]の前で[セルフスイッチの操作]を行うと、「ポーションを手に入れた!」と表示されている時点でセルフスイッチが ON になっていますので、2 ページ目が有効となります。ただ、1 ページ目の実行内容が実行途中ですので、引き続き 1 ページ目の実行内容が実行されるのですが、グラフィックだけは 2 ページ目に設定したものに切り替わります。
つまり、「ポーションを手に入れた!」と表示された時点で、「光」のグラフィックは消えていることになるわけです。「光」は、落ちているアイテムを示しているわけですから、「手に入れた」時点で消えていないと、実際はまだ「手に入れてない」ように見えてしまいます。ですので、[セルフスイッチの操作]を[文章の表示]の前に設定したというわけです。
「光」のグラフィックは小さいですので、プレイヤーキャラクターが上に乗ると見えなくなってしまいますが、プレイヤーキャラクターが上に乗っても見えてしまうグラフィックや、「宝箱」のようにプレイヤーキャラクターが上に乗らずにアイテムを入手するような場合には、[文章の表示]の前に設定するというテクニックは大変有効です。
●アイテムが落ちている場所が光っている
●その場所を調べるとアイテムを入手出来る
なお、ここでアイテムを入手したかどうかを他のイベントで参照したい時は、セルフスイッチではなく通常のスイッチを使ってください。
イベントアイテムなどの重要なアイテムを入手した時に、重要アイテムだと分かるようにファンファーレを流すよう設定してみましょう。
これは、[イベントの簡単作成]で作った「宝箱」イベントの設定に修正を加えたものになります。
まず、[文章の表示]の前にイベントコマンド[ME の演奏]で流すファンファーレを設定します。これで、アイテム入手メッセージが表示されている時に、ファンファーレが流れるようになります。
しかし、アイテム入手メッセージをプレイヤーがすぐに閉じてしまうと、プレイヤーキャラクターは自由に動けるようになっているのに、まだファンファーレが鳴り続けているという間抜けなことになってしまいますので、ファンファーレが鳴り終わるまではメッセージウィンドウを閉じられないようにするため、制御文字「|」を使って文章の表示中にウェイトをかけています。
この例では、「|」を 5 つ設定してますので 5 秒間ウェイトがかかるようになっていますが、流す ME の長さに合わせて調整してください。
●ウェイトがかかっている間は、メッセージ送りマーク「▼」が表示されない
なお、毎回のようにファンファーレが流れると、プレイヤーからすると煩わしいだけですので、ここぞという場面でのみ設定するようにした方が、通常アイテムとの差別化も図れるので良いでしょう。