初心者向けRPGツクールVX講座、第7回目です。
第6回では、みなと町と町にあるお店のマップを作りました。
今回は、みなと町に住民やお店のイベントを置いていきます。
さっそく、RPGでは定番の、町の名前を教えてくれる人を作ってみましょう。
[モード]を[イベント]にします。
町の人を置きたいところ(ここでは座標007,008)にカーソルを合わせて右クリック。ポップアップメニューを出し、一番上にある[イベントの作成]を選びます。
[グラフィック]をダブルクリックして町の人の絵を設定します。Actor1の上の段、左から2番目の女性(冒険者)の絵を選択しました。このキャラクターが町の中を自由に歩き回るようにしてみます。
イベントの動きは[自律移動]の項目で設定します。通常はタイプが「固定」となっているので、配置した場所から勝手に動くことはありません。この内容を変更することでイベントがランダムで動き回ったり、決まったルートを巡回するようになります。ランダムで歩かせたい場合には、タイプの右にある[▼]をクリックして「固定」から「ランダム」に変更します。ちなみに[速度]はイベントが移動するときの早さ、[頻度]はイベントが移動する頻度を表しています。いずれも通常は変更する必要はありません。[オプション][プライオリティ][トリガー]については、今回は初期設定のままにします。
基本的な手順は第4回の王様のセリフを同じ方法です。[実行内容]と書かれた下にある「◆」のマークをダブルクリックして、イベントコマンドの一覧から[文章の表示]を選択します。
[文章]の枠内にカーソルを移動させてメッセージテキストを入力します。町の人のセリフを入れます。ここでは顔グラフィックの設定はしていませんが、お好みで表示させてもよいでしょう。
このように、ヒントをくれる人はイベントコマンド[文章の表示]を使って作ります。もちろんヒントだけでなく、ゲームの世界観や設定に関わるセリフを言わせたり、攻略とはまったく無関係なことを言わせてもおもしろいかもしれません。彼らひとりひとりの存在が、作品の雰囲気作りにも貢献できることを忘れないでください。
次にアイテム屋の店員や宿屋の主人など、お店の人を作っていきます。まずは「宿屋」から設定していきましょう。
[モード]を[イベント]にしておきます。
宿屋のイベントはイベントの簡単作成で作ることができます。宿屋の主人を置きたい位置(ここでは005,012)にカーソルを合わせて右クリック、イベントの簡単作成から[宿屋]を選んでください。
製品版では[グラフィック]のところに最初からおばさんのグラフィックが設定されています。変更したい場合にはダブルクリックしてグラフィックを選んでください。[宿泊料金]というのは、文字通り一泊するのに必要な金額のことです。数値が10となっていれば、一泊10ゴールドかかることになります。グラフィックと料金を決めたらOKをクリックします。
確認のメッセージや音楽は自動的に割り当てられます。
作成後は通常のイベントと同じように編集することができます。メッセージ内容を一部変更したい場合などはイベントエディターを使って編集しましょう。
さて、テストプレイの前に「テーブルの向こう側にいる宿屋の主人に話しかけられるの?」と思った人もいることでしょう。
実は、ここで使われているテーブルのグラフィックには、カウンター属性というものがつけられています。“お店のカウンター”という意味で、この属性のついたタイル越しにその向こう側にいる人(イベント)に話しかけることができます。ただし、カウンター属性がつけられているのはタイルセットAにある4つのテーブルのみです。それ以外は、机の絵になっていてもタイル越しに話しかけることはできません。
次に「武器屋」を設定します。イベントの簡単作成の機能では作れないので、通常のイベントとして設定します。
武器屋の主人を置きたい位置(ここでは008,005)にカーソルを合わせて右クリック、一番上にある[イベントの作成]を選びます。
[グラフィック]をダブルクリックして武器屋の主人の絵を設定します。Actor1の下の段、右から二番目の剣士の絵を選択しました。
[実行内容]と書かれた下にある「◆」のマークをダブルクリックして、イベントコマンドの一覧の3のタブにある[ショップの処理]を選択します。
ショップの処理では、お店で売りたい品物を選びます。
枠の中をダブルクリックして[商品]ダイアログを表示させます。アイテム、武器、防具のいずれかのカテゴリーにチェックを入れて[▼]をクリックすると、プルダウンメニューでリストが表示されますので、お店に並べたいものを選びます。リストに表示される品は、それぞれデータベースの[アイテム][武器][防具]タブに登録されているものとなります。
武器屋なので、武器のカテゴリーから「002:ロングソード」を選んでみました。ほかにもいろいろな武器を並べてみましょう。商品の登録はひとつずつ行ないます。
お店の人のセリフを表示したい場合にはイベントコマンド[文章の表示]を使います。たとえば「いらっしゃいませ」のような売買前のあいさつは、ショップの処理の前に設定する必要があります。この場合、実行内容の「◆ショップの処理」を選択した状態でダブルクリックして[文章の表示]のイベントコマンドを設定してみましょう。
武器屋、アイテム屋と分けていますが、いずれも[ショップの処理]を利用します。実際、扱うカテゴリーを分けているだけで、お店の仕組みとしてはまったく同じものです。
アイテム屋の主人を置きたい位置(ここでは008,005)にカーソルを合わせて右クリック、一番上にある[イベントの作成]を選びます。
[グラフィック]をダブルクリックしてアイテム屋の主人の絵を設定します。Actor2の下の段、一番右の魔女の絵を選択しました。
[実行内容]と書かれた下にある「◆」のマークをダブルクリックして、イベントコマンドの一覧の3のタブにある[ショップの処理]を選択します。
お店で売りたい品物を選びます。
枠の中をダブルクリックして[商品]ダイアログを表示させます。
アイテム屋なので、アイテムのカテゴリーから「001:ポーション」を選んでみました。ほかにもいろいろなアイテムを並べてみましょう。お店の人のセリフを表示したい場合には、さきほどと同じくイベントコマンド[文章の表示]を使います。
第7回はここまでです。次回は、主人公パーティーにメンバーを追加するイベントに挑戦したいと思います。