初心者向けRPGツクールVX講座、第3回目です。
第2回では、プロジェクトの新規作成を行ない、フィールドマップを描くところまで進みました。次のステップとして、前回フィールドマップ上に配置したシンボル(町やダンジョンのこと)の中身を作っていきます。※本講座では、RPGツクールVX・体験版には含まれていないグラフィックや音楽素材を使用しているところがあります。あらかじめご了承ください。
ここでも最初に作ったアイデアメモを活用します。メモに書かれたゲームの流れにそって順番に作っていくことにしましょう。
まずはメモの一番上にある「はじまりのお城」を作ります。
エディターの左下にあるマップツリーの「VXクエスト」と書いてある部分を左クリックして選択状態にします。そのまま右クリックして[マップの作成]を選びましょう。
上の写真のような、[マップの作成]というダイアログが表示されます。設定項目は講座の第1回にあった[マップの設定]と同じ内容になります。
マップの名前を「はじまりのお城」に変更します。マップサイズは、初期値の幅17、高さ13のままでOKです。このサイズでちょうど1画面分の大きさのマップになります。忘れずにBGMも設定しておきましょう。
※ここではBGMとして「Town2」の曲を選びましたが、RPGツクールVXの体験版にはこの曲は入っていません。体験版をご利用の方はご注意ください。
王様の住むところをイメージしながらマップを描いていきます。
カーテンやじゅうたんで装飾してゴージャスさを演出。中央に王様の座る玉座を配置します。主にタイルセットCとDにあるタイルを使いました。最後にマップ下側の真ん中を開けて出口を表現します。
作ったばかりのマップ同士は、それぞれが独立した状態です。そのままではお互いを行き来することができません。そこでマップ同士のつながりを“イベント”を使って設定する必要があります。
ここで、イベントについて簡単に説明しておきましょう。
RPGツクールでは、“イベント”という言葉がよく使われます。これは、ゲーム中に発生する出来事を総称した呼び方です。ヒントを教えてくれる町の人や、アイテムの入った宝箱、そして、これから説明するマップ同士をつなげる設定など、話しかけたり調べたりできるもの、ゲーム中に何かの動作を発生させるものはすべて、このイベントを使って作られています。
RPGツクールVXでは「イベントの簡単設定」という機能があります。これはRPGを作るときによく使われるイベントを簡単に作れるようにした便利機能のひとつです。この簡単機能を使って「はじまりのお城」のマップと「フィールドマップ」をつなげてみたいと思います。
[モード]を[イベント]にします。
お城のマップで作った出口(ここでは008,012のマス)にカーソルを合わせ、選択状態にして右クリックします。ポップアップメニューが出ますので[イベントの簡単設定]から[場所移動]を選んでください。
●場所移動イベントの作成ダイアログ
場所移動イベントの作成するためのダイアログが表示されます。
移動先のマップには「フィールドマップ」を指定します。マップのプレビュー画面で移動先の座標(ここでは009,009のマス)をダブルクリックしてください。[向き]というのは、マップの移動が行なわれたあとのプレイヤーキャラの向きのことです。特に指定がない場合には[そのまま]で構いません。
最後にOKを押せば「はじまりのお城」→「フィールドマップ」の場所移動が完成です。
このままでは、「はじまりのお城」から「フィールドマップ」への移動はできても「フィールドマップ」から「はじまりのお城」への移動ができません。同じやり方で、「フィールドマップ」→「はじまりのお城」の場所移動を作る必要があります。
フィールドマップにあるお城のシンボル(009,009)にカーソルを合わせて右クリック、ポップアップメニューから[イベントの簡単設定]→[場所移動]を選びます。
さきほどと同じように、移動先のマップと座標を設定します。今度は「はじまりのお城」の(008,012)を指定しました。正しく設定ができていれば、両方のマップが行き来できるようになったはずです。
片方の場所移動だけ作って、もう片方を作り忘れてしまうパターンは、操作に慣れた人でもやってしまいやすい失敗です。一方通行の場所移動でゲームが進まなくなってしまわないように気をつけましょう。最後に、フィールドとお城の2つのマップがちゃんとつながっているか、テストプレイで確認することも忘れずに。
講座の第3回はここまでです。