『EmptyEnd』は、崩壊した絵本が生み出す”ハザマの世界”に閉じ込められた少年、少女たちを描いたアドベンチャーです。
滅びを待つだけの世界で、主人公の少女ヴルーヘル(Vleugel)は不思議な少年ネモ(Nemo)と出会い、”ハザマの世界”の秘密を知ることになります。最初の1プレイは、すぐに終わってしまうかもしれませんが、周回プレイを重ねるうちに物語に変化が生まれ、隠された真実やキャラクターたちの思惑が明かされていきます。繰り返しプレイするたびに新しい展開が楽しめる作品です。
ニコニコ自作ゲーム文化祭 RPGツクール賞受賞作品
- このゲームを作ろうと思ったキッカケは何ですか?
課題に泣きながら向き合っている時に息抜きとして書いた創作メモがきっかけです。短編でサクッとできる終末感のあるゲームを作りたいな……のアイデアをその時はじめて書き起こしたのでした。
- このゲームで一番見てほしいところを教えてください
ストーリーとシステム面にも触れたいのですが、一番見て欲しいとなるとマップ、ホコグラ、立ち絵、スチル等のグラフィックです。全自作マップ、スチル数は50枚以上なのでぜひ全て見てください。
- いままでに影響を受けたゲーム、好きなゲームを教えてください
ポケモン、牧場物語、ルーンファクトリー、四ツ目神や監獄少年などです。フリーゲームも大好きです。
- ゲームを作るときに、いつもこだわっていることを教えてください
魅力的な世界観を作れたら良いなと思っています。ユーザーの方をゲーム内に引き込めるような雰囲気作りがこだわりかな、と思います。
- ツクールを使ってよかったなと思うことをひとつ、教えてください
やはりプログラミングの知識が無くてもゲームを作れることだと思います。勇気を出して一歩踏み出せば誰でもゲームクリエイターになれるという点が、ありがたいことです。
遊ぶたびに、物語に変化が生まれていく。ゲームならではのインタラクティブな特性を活かし、プレイヤーをより深く物語に没入させるストーリーテリングが絶妙な作品です。周回を進める中で明らかになっていく、それぞれのキャラクターが担う重要な役割。そして、その背景を知ることで彼らに対し強く感情移入することができました。魅力的なイラストで描かれる滅びゆく世界には、作品のモチーフである絵本のような美しさと残酷さが秘められており、グラフィックのもつ表現力の強さを、あらためて実感させられました。
プレイヤーの心を惹きつけるタイトル画面
見どころがたくさんある作品ですが、第一印象の強さから、タイトル画面に注目しました。タイトル画面には、作品を象徴するテーマや制作者が込める想いが表われます。この作品を遊ぶ際は、ゲームを開始する前に手を止めてタイトル画面を眺めて見てほしいです。舞い上がる羽や光、瞬きするヴルーヘル(Vleugel)の表情から伝わってくる何かを感じられませんか? それこそがゲームにおける演出の力です。