VX Ace のマップグラフィックは昼間のグラフィックです。しかし、どうしても夜のシーンを作りたいということもあるでしょう。そこで、夜用のマップグラフィックを用意せずとも、夜のシーンを作る方法を紹介します。
マップグラフィックはそのままに、夜のシーンや夕暮れのシーンなどを表現するためには、画面全体の色調を変更する必要があります。その機能を持つイベントコマンドが[画面の色調変更]です。
画面の色調を変更すると、別のマップに移動しても変更した色調が引き継がれてしまいますので、元の色調に戻したい場合は、[画面の色調変更]で元に戻すよう設定するのを忘れないようにしてください。
イベントコマンド[画面の色調変更]の使用例として、「建物の外に出ると夜になっていた」というイベントを作ってみたいと思います。
まずは、建物の中から外へと出るマップイベントに[画面の色調変更]を追加します。
追加設定したイベントコマンド[画面の色調変更]は、[夜]ボタンをクリックして色調パターンをセットし、すぐに色調を変更したいですので[時間は] 1、そして[色調変更が終わるまでウェイト]にチェックを入れます。
これで、建物の外へ場所移動すると夜になるのですが、少々問題があります。と言うのも、場所移動後に色調変更をしていますので、夜の色調に変更された瞬間がプレイヤーに分かってしまうのです。
●建物の外に出た瞬間は元の色調のまま
●その直後、すぐに夜の色調に変わりはするが……
ちなみに、[画面の色調変更]を[場所移動]の前に設定しても、今度は夜の色調に変わってから建物の外に出ることになりますので、色調変更の瞬間がプレイヤーにバレてしまうという問題は解決出来ません。
そこで、次のように設定すると問題を解決出来ます。
まずは、[画面のフェードアウト]で暗転させ、その間に[場所移動]と[画面の色調変更]を行います。暗転と色調変更は別扱いですので、暗転中に色調を変更しても画面は暗転したままです。そして、[画面のフェードイン]で暗転を明けさせれば、夜の色調になっているという仕組みです。なお、[場所移動]と[画面の色調変更]の順番は逆でも構いません。
ただし、[場所移動]のフェード時間に加えて、[画面のフェードアウト]と[画面のフェードイン]の時間も加わりますから、通常の場所移動よりも暗転時間が長くなってしまいます。そこで、[場所移動]の[フェード]を[なし]にしておくと、通常の場所移動と変わらない暗転時間でこれらの処理を行えるようになります。
暗転中に裏で色々と仕込んでおくというのは、とても大事なテクニックですので、ぜひ覚えておいてください。
●宿から外に出ると……
●もう夜になっていた