アクションゲームツクールで作ったゲームをswf形式で書き出すには
このページでは、アクションゲームツクールの書き出し形式のひとつ“Adobe Flex SDKを使ったSWF出力”(以下、SWF出力)の詳細な利用方法について解説します。
なお、SWF出力した作品には動作の制限があり、標準プレイヤーとまったく同じ動作にならない場合があります。制限は以下のとおりです。
SWF出力で書き出した際の制限 - 操作がキーボードまたはマウスのみとなります。コントローラは使用できません。また、マウスも右クリックは使用できません。
- TrueTypeFontを使用したテキストは、実行する環境(OSなど)においてデフォルトで指定されているフォントで表示されます。画像フォントでは環境による差異は発生しません。
- SEの音響効果が使用できません。
- カメラの[有効範囲]が使用できません。
- 壁紙は、画面左上に等倍で表示させることしかできません。移動もできません。
- タイルを変化させることができません。変化条件や変化後の状態は無視されます。
- ガジェットの親子関係に、以下のような制限があります。
- 角度、拡大率、色の子への引継ぎに対応していません。
- 回転による接続点の移動に対応していません。
- ガジェットの数が増えたり、マップのサイズが大きかったりすると、著しく動作が遅くなります。
- メニューを階層構造にした場合、正しく動作しない場合があります。
- タイルサイズ以上の速度でガジェットを動かした場合、正しく当たり判定が行なわれない場合があります。
- アニメーションで角度を変化させた場合、当たり判定は回転しません。
- @キーでコンフィグ画面が表示されるようになりました。
STEP1:『Java SE Development Kit』のセットアップ
1-1●『Java SE Development Kit』のセットアップ
SWF出力に必要なプログラムのひとつ、『Java SE Development Kit』のセットアップを行ないます。
『Java SE Development Kit』は、下記のページからダウンロードできます。
http://www.oracle.com/technetwork/jp/java/javase/downloads/index.html 上記のページにある『Java SE』の項目の“Java SE ダウンロードサイト”をクリックしてください。
次に開いたページの『Java SE Development Kit』の横にある[ダウンロード]のボタンをクリックします。
ダウンロードページが開きますので、以下のように操作します。
①“Platform”に[Windows]を選択
②“Language”に[Multi-language]を選択
③クリックして表示される規約を確認
④規約に承諾できるなら、ここにチェック
⑤[Continue]ボタンをクリック
“jdk-6u12-windows-i586-p.exe”をクリックすると、ダウンロードが始まりますので、[実行]のボタンを押します。
※Internet Explorer以外のブラウザでは[実行]が表示されませんので[保存]を選んでください。
ダウンロードが完了すると、自動的にセットアップが始まります(※Internet Explorer以外のブラウザでは保存されたファイルをダブルクリックして手動で実行してください)。画面の指示に従ってセットアップを進めてください。いくつかの問い合わせがありますが、基本的には何も変更の必要はありません。
STEP2:『Adobe Flex SDK』のセットアップ
2-1●『Adobe Flex SDK』(以下、Flex SDK)のダウンロード
SWF出力に必要なプログラムのひとつ、Flex SDKのセットアップを行ないます。
Flex SDKは、下記のページ(英語)からダウンロードできます。
http://www.adobe.com/devnet/flex/flex-sdk-download.html 上記のページにある、“Flex 3.3 SDK”をクリックしてください。
次に開いたページで、まず規約を確認し(①)、承諾できるなら“Download now”をクリックしてください(②)。
すると、ファイルのダウンロードが開始されますので、[保存]のボタンを押してください。
ダウンロードされたファイルは、zip形式で圧縮されたファイルです。各種解凍ソフトを使用して、解凍を行なってください。“flex_sdk_3”というフォルダが作成されます。
2-2●環境変数の設定
Flex SDKをアクションゲームツクール上から利用できるようにするために、Windowsの環境変数にFlex SDKの場所を設定します。
ここでは、STEP2-1の手順で解凍したフォルダを“C:”に置いたものとして解説します。
システムのプロパティにある[詳細設定]の[環境変数]を開きます。
・Windows XPの場合 [スタートメニュー]→[コントロールパネル]→[システム]→[詳細設定]タブ→[環境変数]
・Windows Vistaの場合 [システム環境変数]の項目から“Path”という変数を探し、選択して[編集]をクリックしてください。
[システム変数の編集]ウインドウが開きますので、下段の[変数値]の欄の最後に、
;C:flex_sdk_3bin; を付け加えてください。
※元々書かれていた文字列の最後に“;”がある場合は、最初の“;”は必要ありません
正しく記述したことを確認したら[OK]ボタンで設定し、[環境変数]と[システムのプロパティ]のウインドウも[OK]ボタンで閉じてください。
※環境変数の設定を自動で行なうツールをご用意しました。
SetPath.exe (36.9KB) Flex SDKのフォルダを解凍した後に実行してください。
[対象フォルダを探す]をクリック(①)すると、Flex SDKの場所が検索されます(時間がかかりますのでご注意ください)。 検索結果からひとつを選択して(②)、[環境変数に設定して終了]ボタンを押す(③)と、選択した場所が環境変数に設定されます。
以上で環境変数の設定は終了です。環境変数の設定終了後は、Flex SDKのフォルダを移動したりしないでください。
STEP3:アクションゲームツクールでの書き出し
STEP1~2の手順が完了すると、アクションゲームツクールの“Adobe Flex SDKを使ったSWF出力”の書き出しが利用できるようになります。
マニュアルP.35の手順に従って作業を進め、書き出しプラグインで“Adobe Flex SDKを使ったSWF出力”を選択してください。
SWF出力では、以下のパラメータが設定できます。
・フレームレート 値が小さいほど、滑らかに動くようになります。ただし、ゲームの内容や動作環境によっては、指定したとおりの数値で動作しないことがあります。
・オーディオファイル変換 SWF出力したゲームではWAV、AIFなどのファイルが使用できないため、代替となるファイルを用意しておく必要があります。
代替のファイルには、MP3形式のものが利用できます。元のWAV、AIFを各種変換ソフトなどでMP3形式に変換し、同名のファイル名で元のWAVファイルがあった場所と同じフォルダに保存しておいてください。
なお、[利用しない]を選択することで、代替のファイルを用意せずに進めることも可能です。この場合、アクションゲームツクールに同梱されていた物以外の音声は演奏されなくなります。
書き出しが終了すると、出力先フォルダに
(書き出したゲーム名).swf のファイルがひとつできあがります。
このファイルは、Adobe Flash Player上で動作させることが可能です。Adobe Flash Playerについての詳細は、adobe社のサイトをご覧ください。